令和8年第1回沖縄県議会定例会において、離島振興や農林水産業の課題、道路・空港などの社会資本整備、医療体制の問題など、宮古・八重山を含む離島地域の生活と産業に関わる重要課題について一般質問を行いました。
特に、離島地域の安全確保、農業生産基盤の強化、公共工事の地域格差、空港インフラ整備など、県民生活と地域経済に直結するテーマについて県の姿勢を質しました。
以下、主な質疑の概要を報告します。
〇知事の政治姿勢について
Q 下地康教
沖縄の離島は、日本最西端の領海・領空、さらには排他的経済水域を守る重要な役割を担っている。国家的利益の観点から、離島地域を守るための具体的な方策について伺う。
尖閣諸島周辺では中国海警船による威圧活動が続き、先島地域の漁業者の安全が脅かされている。知事として中国に対して抗議する姿勢を示すべきではないか伺う。
A 知事
離島地域の役割を持続可能なものとするためには、地域社会の維持が重要であり、離島振興の取り組みを強化していく必要があります。令和8年度予算では、離島振興関連予算として約686億円を計上し、前年度から約31億円増額しました。
また、尖閣周辺海域での中国海警船の活動については、漁業者の安全操業に影響があると認識しており、今後も国に対して安全確保を強く求めていきます。
〇離島の公共工事単価の是正について
Q 下地康教
離島地域では建設資材の輸送費などによりコスト高にも拘わらず、公共工事の積算単価が実情と合っていないとの声がある。離島の実態に合わせた単価設定について県の対応を伺う。
A 土木建築部長
公共工事の予定価格は、単価表を年4回改定し最新の取引価格を反映した資材単価を適用しています。資材価格や物価資料などを基に定期的に見直しを行っています。
〇農林水産業の課題について
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農業機械倉庫整備支援
Q 下地康教
ハーベスタなどの大型農業機械を保管するための倉庫整備について、補助制度や融資などの支援を伺う。
A 農林水産部長
国の「農地利用効率化等支援交付金」を活用して、一定条件のもと農業機械倉庫の導入が可能です。補助率は3割で、残りについては融資制度を活用することができます。
今後も農業機械や施設整備の導入支援を進めていきます。
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セグロウリミバエ対策
Q 下地康教
セグロウリミバエは農業に大きな被害を与える害虫です。現在の発生状況と対策について伺う。
A 農林水産部長
令和7年から国による緊急防除が行われており、県では不妊虫の放飼などの対策を実施しています。現在は週約2000万頭の不妊虫を放飼しており、各種調査も継続しています。
宮古島地域では一部誘殺が確認されましたが、現在のところ大きな発生は確認されていません。今後も関係機関と連携して防除に取り組みます。
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野鼠による農作物被害
Q 下地康教
宮古地域ではサトウキビやカボチャなどの農作物が野鼠による被害多発している。本的な対策を伺う。
A 農林水産部長
令和6年度の県内におけるイノシシなどを含む害獣被害額は約7589万円で、野鼠被害は約474万円となっており、66.5%が宮古地域のサトウキビです。
宮古島市と連携して現地調査を行っており、今後は調査結果を踏まえて防除方法の指導や対策の検討を進めていきます。
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牛白血病(牛伝染性リンパ腫)対策
Q 下地康教
畜産農家では牛白血病の拡大が大きな問題となっています。感染拡大防止の対策について伺います。
A 農林水産部長
牛伝染性リンパ腫はウイルス性の届出伝染病で、近年増加傾向にあります。県では防除対策指針を策定し検査費用の助成感染牛の自主淘汰支援などを行っています。
今後も関係機関と連携し、感染拡大防止に努めていきます。
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農業基盤整備事業
Q下地康教
土地改良事業を含む農業基盤整備事業費の減額予算の改善策について伺う。
A農林土木部長
宮古圏域の農村整備は、令和8年度当初予算で42億1千万円となっており、ピーク時の令和2年度と比較して40億7千万円の減額となっている。国営事業完了や新規事業の減少が大きな要因となっているが、生産基盤整備へ関係機関と連携して財源確保に当たります。
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ハウス再整備事業
Q下地康教
ビニールハウスの修繕などを含む耐候性園芸施設整備事業について伺う。
A農林水産部長
耐候性園芸施設整備事業は、これまで総額で111億7千6百万円の実績があり、税日実績は令和6年度までに298地区、約197ha整備され、宮古地区では8億3千8百万円、21地区11.7haが実施されている。令和8年度当初予算を4億4千万円計上しており採択要件を精査しています。
〇社会資本整備について
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道路区画線の整備
Q 下地康教
県道保良西里線などでは区画線が消えている箇所があり、交通安全上の問題があります。早急な整備を実施すべきである。
A 土木建築部長
令和8年度予算では道路環境改善のため6億3000万円を計上し、そのうち3億円で区画線整備を実施定です。宮地区の劣化した区画線についても、緊急度の高い箇所から順次整備していきます。
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宮古空港の機能強化
Q 下地康教
宮古空港では利用客が増加し、保安検査場の混雑が深刻です。マートレーン導入など空港機能強化の進捗について伺う。
A 土木建築部長
宮古空港利用客は200万人を突破している。空港での保安検査の効率化を目指し航空会社は令和9年3月末に運用を開始する予定です。また、駐機場拡張や平行誘導路整備についても調査を終えており、今後事業化に向けて取り組みます。
〇災害対策について
・災害避難所の物資備蓄
Q下地康教
宮古島市の雑賀避難所に県立高校が指定されている。物資の備蓄量について伺う。
A生活福祉部長
市町村は、災害対策基本法において避難所を指定しています。宮古島市においても県立高校を避難所として指定し、物資を備蓄しています。県は、その他にも3日分の災害物資を広域保管しており、大規模災害時には市町村の要請を待たずにプッシュ型支援を行ないます。
〇医療体制について
・県立宮古病院の透析医不足
Q 下地康教
宮古病院では透析患者の血管拡張手術を行う医師の不在が問題になっている。その対策を伺う。
A 病院事業局長
令和8年4月以降、腎臓内科医が不在となる見込みであり、一部の治療について院内対応が難しくなる可能性があります。ただし、透析治療自体は継続できるよう医師配置を行い、患者負担を軽減する方法を検討しています。今後も医師確保に努め、地域医療体制の維持に取り組みます。









